2023年、東証に上場する北陸67銘柄の株価騰落率を比較/50社が上昇/そのうち4社は株価が2倍以上に高騰

2023年、東証に上場する北陸67銘柄の株価騰落率を比較/50社が上昇/そのうち4社は株価が2倍以上に高騰

株式市場が2023年12月29日に大納会を迎えたことから、当サイトでは北陸3県に本店や本社を置き、東京証券取引所に上場している67銘柄の株価について年間騰落率をまとめたところ、4分の3に当たる50社が上昇したことが分かった。

しかも、4社は株価が2倍以上になっている。さて、どこでしょう?お読みいただいている皆さんは当てられるだろうか?予想しながら読んでいただきたい。

上昇は約75%

騰落率を算出するに際しては、2022年の大納会(12月30日)の終値と2023年の大納会(12月29日)の終値を比較した。よって、22年末時点で未上場だった企業は含んでいない。

この間に株式分割をした4社(クスリのアオキホールディングス、ダイト、松屋アールアンドディ、サンウェルズ)は2022年の終値を調整。たとえば3分割した会社は22年の株価を3分の1に計算し直し、下の表では「社名(※)」と表記した。

まず、騰落状況をまとめてみると、上昇が50社、下落が16社あった。1社は同じ株価だった。1年かけて同じところに戻ってくるというのもすごいな…。

小数点第2位を四捨五入した

コロナ禍からの回復期待が高まり、一方で思ったほど回復ペースが力強くなく…というような1年だったように思うが、北陸の銘柄の株価は概して堅調だったようだ。

それでは、騰落率トップ5はいったん伏せておいて、6位から上昇率20%超えの27位までを紹介する。

上昇率が20%を超えたのは27社

傾向を分析するのは非常に難しいが、ざっと見た感じだと、自動車関連の製造業者が散見されるか。ドラッグストアや物流もこのグループにランクインした。

ちなみに、日本を代表する企業で構成する日経平均株価(225種)は、同じ期間に28.2%上昇した。北陸でいうと、富山第一銀行よりも上の23社は日経平均よりも上昇率が大きかったことになる。

次に51位までを紹介。このグループは上昇率が20%未満から横ばいだった会社までが含まれる。

百貨店の大和、飲食のハチバンあたりは行動制限の緩和でもっと上がるかと思ったが、それほど上昇せず。金融機関は日銀の政策修正に関する思惑もあり、北陸でもほとんどの銘柄が上昇した。

次は下落した16銘柄だ。

下落16社、ワーストは株価がほぼ半値に…

このランキングでは、2022年にどんな値動きをしたかが含まれない。仮に2022年に急騰したような銘柄は2023年に下落しやすいという点も了解いただいた上で、次の下落ランキングを参照いただきたい。

▲は下落を示す

コロナ禍で急上昇した銘柄のほか、幾つかの製造業が並んでいる。最も下落率が大きかった津田駒工業は、1年間で半値近くになったということだ。

田中化学研究所はコロナ禍に入ったあたりでEV関連銘柄として期待感から急騰し、筆者も儲けさせてもらった記憶があるが、長い調整というか下落局面が続いている。

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次は、いよいよ上昇のトップ5だ。前述のように、5社のうち4社は株価が2倍以上になっている。

上昇率トップ5を発表!

皆さんの予想は当たっただろうか?

松屋アールアンドディは足元で業績が伸長し、2024年3月期は過去最高益を更新する見込み。進ちょく度を見ると、さらなる上積みもありそう。PLANTは増配や自社株買いの発表が好感されたもよう。

筆者はというと、この5銘柄のうち1銘柄を少しだけ持っており、今後も値上がりを期待している。


2024年は新NISAが始まる年。北陸の銘柄にはそこまで大きな影響はないかも知れないが、いずれにせよ良い年になりますように。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、地元新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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