修正版・北陸3県の上場企業、半数が「プライム」市場へ / 東証が発表

修正版・北陸3県の上場企業、半数が「プライム」市場へ / 東証が発表

2022年1月12日

※当初の記事で、システムサポート、コーセル、KYCOM HDの3社が抜けていました。失礼しました。

東証は11日、来年4月4日の市場区分見直しに伴い、東証の各市場に上場している各社がどの市場で上場を維持すると申請したかをまとめた結果を発表した。

当サイト調べでは北陸三県に本社か本店を置く67社のうち、ほぼ半数の32社が最上位の「プライム」、33社が「スタンダード」を選択した。「グロース」を選んだのは2社だった(抜け漏れあれば、ご指摘いただけると幸いです)。

各社の選択結果は以下の通り。

コード会社名市場区分新市場区分
1448スペースバリューホールディングス市場第一部プライム市場
1930北陸電気工事市場第一部プライム市場
3168黒谷市場第一部スタンダード市場
3409北日本紡績市場第二部スタンダード市場
3443川田テクノロジーズ市場第一部プライム市場
3540歯愛メディカルJASDAQスタンダードスタンダード市場
3549クスリのアオキホールディングス市場第一部プライム市場
3566ユニフォームネクストマザーズグロース市場
3569セーレン市場第一部プライム市場
3578倉庫精練市場第二部スタンダード市場
3580小松マテーレ市場第一部プライム市場
3877中越パルプ工業市場第一部プライム市場
3951朝日印刷市場第二部スタンダード市場
4080田中化学研究所JASDAQスタンダードスタンダード市場
4242タカギセイコーJASDAQスタンダードスタンダード市場
4396システムサポート市場第一部プライム市場
4463日華化学市場第一部プライム市場
4541日医工市場第一部プライム市場
4577ダイト市場第一部プライム市場
5273三谷セキサン市場第一部スタンダード市場
5742エヌアイシ・オートテックJASDAQスタンダードスタンダード市場
5757CKサンエツ市場第一部プライム市場
5932三協立山市場第一部プライム市場
5971共和工業所JASDAQスタンダードスタンダード市場
6150タケダ機械JASDAQスタンダードスタンダード市場
6155高松機械工業市場第二部スタンダード市場
6208石川製作所市場第一部スタンダード市場
6217津田駒工業市場第一部スタンダード市場
6340澁谷工業市場第一部プライム市場
6373大同工業市場第一部スタンダード市場
6380オリエンタルチエン工業市場第二部スタンダード市場
6614シキノハイテックJASDAQスタンダードスタンダード市場
6737EIZO市場第一部プライム市場
6905コーセル市場第一部プライム市場
6916アイ・オー・データ機器市場第一部スタンダード市場
6977日本抵抗器製作所市場第二部スタンダード市場
6989北陸電気工業市場第一部プライム市場
7175今村証券JASDAQスタンダードスタンダード市場
7184富山第一銀行市場第一部プライム市場
7218田中精密工業JASDAQスタンダードスタンダード市場
7317松屋アールアンドディマザーズグロース市場
7381北國フィナンシャルホールディングス市場第一部プライム市場
7475アルビス市場第一部プライム市場
7646PLANT市場第一部スタンダード市場
7821前田工繊市場第一部プライム市場
7831ウイルコホールディングス市場第二部スタンダード市場
7871フクビ化学工業市場第二部スタンダード市場
7888三光合成市場第一部プライム市場
7905大建工業市場第一部プライム市場
7945コマニー市場第二部スタンダード市場
7949小松ウオール工業市場第一部プライム市場
8066三谷商事市場第二部スタンダード市場
8111ゴールドウイン市場第一部プライム市場
8247大和市場第二部スタンダード市場
8285三谷産業市場第一部プライム市場
8362福井銀行市場第一部プライム市場
8365富山銀行市場第一部スタンダード市場
8377ほくほくフィナンシャルグループ市場第一部プライム市場
9070トナミホールディングス市場第一部プライム市場
9145ビーイングホールディングス市場第二部スタンダード市場
9267Genky DrugStores市場第一部プライム市場
9361伏木海陸運送市場第二部スタンダード市場
9466アイドママーケティングコミュニケーション市場第一部スタンダード市場
9505北陸電力市場第一部プライム市場
9685KYCOMホールディングスJASDAQスタンダードスタンダード市場
9790福井コンピュータホールディングス市場第一部プライム市場
9950ハチバンJASDAQスタンダードスタンダード市場
東証の公表資料より作成

現市場区分で言うと、67社のうち、第一部(いわゆる東証1部)が41社と過半数を占める。今回、第一部の企業のうち、9社(黒谷、三谷セキサン、石川製作所、津田駒工業、大同工業、アイ・オー・データ機器、PLANT、富山銀行、アイドママーケティングコミュニケーション)がスタンダードを選んだことになる。

もっとも、スタンダードを選ぶことが悪いことではない。プライムとスタンダードは市場の位置づけが異なるからだ。ただ、プライムの方が基準は厳格なだけに、投資家目線で言えば「プライム上場」というところにブランド力や安心感を覚えるところだ。

上場維持がゴールではなく…

また、今回プライムに申請した企業の中でも、本来ならプライムの基準を満たしていないにもかかわらず、経過措置としてプライムに上場する企業がいくつもある。そうした企業は今後も定期的に基準適合への改善度合いを開示する必要があり、あまりにいつまでも基準を満たせないと、それはそれで信用が下がるというものだろう。

やや「背伸び」をしてプライムにこだわったグループと「わきまえて」スタンダードに申請したグループの、どちらが後で笑うのか、興味深いところである。

 

さて、全国的な情勢としては、第一部2182社に対してプライムが1841社となり、第二部・JQスタンダード1132社に対して1477社となり、マザーズ・JQグロース460社に対してグロース459社。傾向としては北陸の企業と同様のようだ。

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、北國新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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