アルビスが2022年2月21日、ネットスーパー事業を開始 / 第1弾は高岡市内で

アルビスが2022年2月21日、ネットスーパー事業を開始 / 第1弾は高岡市内で

アルビス(射水市)は2022年2月21日、ネットスーパー事業の新サービス「らくらくスマホオーダー」の注文受け付けを開始する。

受け取り前日に総菜や生鮮食品を含む希望商品をアプリから注文しておき、翌日の来店時は駐車場の専用スペースか店内サービスカウンターで受け取る。アルビスの発表資料によると「来店受取型のネットスーパー」という位置づけらしい。

アルビスの店舗。同社は21日にネットスーパー事業を始める=金沢市内

実施第1弾は高岡市丸の内の「丸の内店」で、アプリのダウンロードは18日に始まり、注文は21日0時から、受け取りは22日12時からとなる。

2,000円(税別)以上の商品を購入するのが利用条件。1回220円(税込み)の利用料がかかる。決済はクレジットカード。受取は12~14時、14~16時、16~18時、18~20時の4枠から選択する。キャンセル・変更は受け取り前日の24時まで。

真新しさは、ない。でも…

誤解を恐れずに言えば、ネットスーパーという事業自体に真新しさはない。同業の全国大手は、とうの昔に実践しているからだ。それでは、今回の事業にどんな意義があるのだろうか。筆者なりに考えてみた。

この数年、アルビスが力を入れてきたのは「とくし丸」という移動スーパー(移動販売)だった。

とくし丸は地域の中核店舗で商品を積んだ軽自動車が、決まった日時に同社の店舗空白地などに出向き、その地域の住民に商品を販売している。現在は富山市周辺、富山県西部、能美市周辺、羽咋市周辺で専用車両が営業している。

この事業、実は単にアルビスが選んだ商品を持っていくだけではない。

利用者が「次に来る時は〇〇を持ってきて」という要望に応え、次回は要望通りの商品を積んでいく。同じ日程で同じルートを行くからこその双方向のコミュニケーションができるビジネスとなっている。

つまり、未出店地域へ出向いて新規顧客を掘り起こす意味を持つのはもちろん、店舗と比べれば客との距離が近い特性から、客の声を品ぞろえに反映させたり、総菜の評判を聞いたりと、より濃密に消費者のニーズを把握して店舗づくりに還流させる機会にもなっているはずだ。

縦、ど真ん中、横

その文脈で今回のネットスーパーを捉えると、新しい常連客を増やすというよりは、主に既存顧客の利便性を高めて他社への流出を防ぐ狙いがあると推察できる。

整理すると、とくし丸が顧客を広げる「横方向」への展開、店舗の強化という「ど真ん中」の部分を担う事業だとすれば、ネットスーパーは既存顧客を深掘りする「縦方向」の事業。とくし丸が「攻め」、ネットスーパーが「守り」と言い換えても良いかも知れない。

消費者のニーズは時代とともに少しずつ変わるため、小売業の取り組みに終わりはない。それでも、とくし丸にネットスーパーが加わり、リアルの店舗だけでなく、アプリ経由で消費者とつながるパイプが太くなることで、アルビスが既存ビジネスを継続するための新ビジネスの体制は一通り備わったと、筆者はみている。

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