半導体を製造するタワー パートナーズ セミコンダクター(TPSCo、魚津市)が、コンピュータの心臓部「CPU(中央演算処理装置)」で世界最大手のIntel(インテル、米国)の傘下に入り、孫会社になる方向になった。
2022年2月15日(米国時間)、TPSCoへの出資比率が51%で親会社に当たるTower Semiconductor(タワー セミコンダクター、イスラエル)を、インテルが54億ドル(約6,250億円)で買収すると発表した。
インテルは2021年3月にファウンドリー(半導体チップの製造のこと)事業を立ち上げ、22年1月に米国ないで新工場をつくるなど、製造部門の投資を進めてきた。今回のタワー セミコンダクター買収も、その流れの一環のようだ。買収は1年ほどで完了するらしい。
そもそも、TPSCoって???
そもそもTPSCoとは、どういう会社なのか。
14年4月、パナソニックとタワージャズ(現タワー セミコンダクター)の合弁により、国内初のアナログ半導体ファウンドリーとして設立された。出資比率はタワージャズ51%、パナソニック49%。その後、パナソニックが半導体事業を新唐科技(ヌヴォトン テクノロジー、台湾)に売却したため、現社名に改め、出資比率はタワーセミコンダクター51%、ヌヴォトン テクノロジージャパン49%となった。
ホームページによると、魚津市、砺波市、新潟県妙高市に生産拠点を持ち、敷地面積は魚津が25万㎡、砺波が23万㎡、妙高が16万㎡。20年9月時点で1,900人の従業員を抱えている。イスラエル企業との合弁会社としての設立は14年だが、最も古い妙高は1976年から操業しており、歴史は古い。
インテルは買収の目的を製造部門の強化に置いているはずなので、TPSCoが魚津、砺波、妙高に持つ製造拠点は操業が継続されるとみられる。