倉庫精練が非上場化へ/親会社・丸井織物が完全子会社へTOB/10期連続赤字を前に決断

倉庫精練が非上場化へ/親会社・丸井織物が完全子会社へTOB/10期連続赤字を前に決断

東証スタンダード上場の倉庫精練(金沢市)は2022年8月8日、親会社の丸井織物(石川県中能登町)が同日の取締役会で、倉庫精練の株式を買い増して完全子会社とし、非上場化する方針を決めたと発表した。株式の買い付け期間は8月9日~9月21日。

倉庫精練の本社

丸井織物は現在、倉庫精練株の55.78%に当たる142万5,418株を保有している。株式公開買付(TOB)では1株430円で、113万147株の取得を目指す。27万8,282株を取得の下限とし、それ以上の数の応募があったら、実際に株式を買い取る。

8月8日終値は370円なので、買付価格は15%程度のプレミアムになる。ここ4、5年の倉庫精練の株価を見ると、最高値が1,000円を超え、底値が300円ぐらい。それなりの高値で保有したまま売るに売れない株主もそれなりにいるとみられ、公開価格はもう少し頑張って上乗せしてあげてほしかったところだ。

2017年に資本業務提携

丸井織物は2017年3月、倉庫精練と資本業務提携契約を締結し、同年5月に倉庫精練を子会社化した。この間、織り工程から染め工程までの一貫生産体制の構築、短納期対応などで一定の成果を上げてきた。

ただ、倉庫精練の赤字体質は変わらず、2023年3月期は10期連続の営業赤字・経常赤字になる見通し。今後もビジネス環境が厳しいまま推移するとみられることから、この際、完全子会社にしてより結びつきを強め、グループ経営の最適化を進めることにしたという。

さらに、倉庫精練は2022年4月に東証が実施した市場再編に伴い、東証2部から東証スタンダードに移行しているが、実は本来なら東証スタンダード上場に求められる基準を満たせておらず経過措置が適用されている。

公表資料によると、基準に適合しないからと言ってただちに上場廃止になることはないが、いずれ少数株主が売買の機会を与えられないまま上場廃止になるリスクもないとは言い切れない。TOBには、そうした株主があらかじめ株式を売却するための機会を提供する意味合いもあるらしい。

1914年に設立

倉庫精練は1914年、帝国精錬と石川県精練が合併して設立。1962年に大証2部に上場し、2013年7月に東証2部、2022年から東証スタンダードに上場している。

丸井織物は1956年設立で、2021年12月期のグループ売上高は193億円。2026年にはグループで300億円の売り上げを目指している。

続報は以下のリンクから

石川の上場廃止、2022年だけで4社目に

石川県内に本社を置く上場企業では、2022年に入って上場を廃止する例が相次いでいる。

倉庫精練のTOBが成立すれば、22年だけでスペースバリューホールディングス(金沢市)、アイ・オー・データ機器(同)、コマニー(小松市)に続く4社目の非上場化になるとみられる。

一方、石川県内で新たに上場したのはサンウェルズ(金沢市)1社のみ。

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