2021年にスーパーマーケット事業をクスリのアオキホールディングス(HD、白山市)傘下のナルックス(白山市)へ譲渡したスーパーマリモ(茨城県土浦市)が、水戸地裁土浦支部から特別清算の開始命令を受けたことが分かった。
決定は3月31日付で、今月(4月)に入って官報に掲載された。帝国データバンクによると、2020年2月期の負債総額は18億7,000万円だが、その後に変動している可能性がある。
スーパーマルモは1969年創業で、土浦を中心にスーパーマーケット事業、飲食事業、惣菜加工センター事業、精肉センター事業を展開していた。
21年4月、会社分割してスーパー事業をナルックスに受け継がせる契約を結び、同年6月1日付で実行した。会社分割当時、スーパーは7店を経営しており、20年2月期の売上高は55億1,200万円だった。飲食事業などは新設会社に承継させていたらしい。
特別清算とは
そもそも「特別清算」とは何か(リンク先は東京商工リサーチのホームページ)。
手元の「新会社法エッセンス[第2版]」(弘文堂)によると、特別清算とは「会社の精算の遂行に著しい支障をきたすべき事情があるか、債務超過の疑いがある場合に、債権者、清算人、監査役もしくは株主の申し立てにより、裁判所の命令によって開始する」ものらしい。
噛み砕いて言うと、会社が支払い不能に陥ったり債務超過になったりした際、裁判所の監督の下で清算手続きを進めること。破産手続きと比べると手続きが簡易的なのだそう。特別清算が結了したら会社は消滅することになる。