金沢発祥のゴーゴーカレーグループ(東京)は2023年1月、同社が大株主となっている東証スタンダード上場の日本製麻(本店・砺波市)に対し、監査等委員でない社内取締役の全6人の解任を求めて臨時株主総会の開催を請求した。
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現取締役6人を解任する代わりに、宮森宏和ゴーゴーカレーグループ代表取締役ら5人を日本製麻の取締役に選任する議案を、臨時株主総会で諮るよう求めている。
日本製麻が公表した請求の文面によると、ゴーゴーカレーグループは日本製麻の営業損益が2017年3月期の2億6,000万円をピークに減少し、特に近年は低迷して22年3月期には5,700万円に落ち込んでいることを問題視している。
また、経営上の指標は同業他社と比べても低く、経営理念に掲げるような目標の達成は「有名無実と化している」と切り捨てている。そして、現状は「業績の回復は見込めず、いわゆる『じり貧』の状況に陥るのみ」と指摘している。
この状況を抜け出すには、現状維持的な現経営陣を、積極的な経営陣に刷新する必要があるとして、臨時株主総会の開催を求めた。
現在、日本製麻の社内取締役は7人いる。ゴーゴーカレーグループは監査等委員でもある松浦綾子取締役を除き、中本広太郎社長や網本健二会長ら取締役6人の解任を求めた。
発行済み株式の10%を保有
日本製麻は1918(大正7)年設立の中越製布を礎とし、1959(昭和34)年5月に社名を日本製麻と改めた。日本最古のパスタメーカーとして知られ、パスタをはじめレトルト製品を製造している。本店を砺波市、本社を神戸市に置く。
その日本製麻が2022年12月に北陸財務局へ提出した臨時報告書によると、ゴーゴーカレーグループは日本製麻の発行済み貸し機のうち、議決権ベースで10.0%に当たる36万8,100株を保有している。大株主順位は明らかになっていないが、日本製麻の過去のIR資料を見る限り、筆頭株主がゴーゴーカレーグループになっているとみられる。
臨時株主総会の開催に関する請求書は2023年1月16日、日本製麻によって受領された。書面でゴーゴーカレーグループは書面到達から8週間以内の臨時株主総会の開催を求めている。
日本製麻は請求への対応の方針について「請求の内容を慎重に検討の上、決定次第開示」するとしている。