北陸3県の上場企業71社、2024年上半期末のPER、PBR、配当利回り、年間騰落率ランキングを集計

北陸3県の上場企業71社、2024年上半期末のPER、PBR、配当利回り、年間騰落率ランキングを集計

2024年6月30日

下の表では「Genky DrugStares」となっていますが、正しくは「Genky DrugStores」です。

日本株が歴史的な高値付近に位置する中、2024年も前半が終了したタイミングに合わせ、北陸3県に本社や本店を置く上場企業71社について株価の状況を示す4つの指標からランキングを作成した。

ランキングを作った指標は以下の通り。

①株価が利益に対して高いか低いかをみる「PER(株価収益率)」

②純資産に対して高いか低いかをみる「PBR(株価純資産倍率)」

③株価に対する配当のリターンを示す「利回り」

④1年前からの株価の「騰落率」

集計に使ったのは株式投資の情報サイト「株探」に2024年掲載のデータ。2年ほど前に今回と同趣旨の記事を書いたところ、今でもちょくちょく読まれているので、アップデートする意味で掲載した。

PERランキング

PERとは株価を1株当たりの純利益額で割ったもので、PERが高いと利益額に対して株価が高く(≒割高)、PERが低いと利益額に対して株価が低い(≒割安)ということになる。

株探に表示されるPERは会社側予想に基づく「予想PER」。それなので、赤字予想の会社は利益がマイナスなのでPERが計算できない。また、利益予想を示していない会社(証券会社に多い)も計算できないことに注意が必要。

PERが高い会社には2通りある。1つは長期的に成長するという期待から実態以上に先回りして買われている株で、ハイテク系や業歴の浅い会社に多い。もう1つは業況が急悪化して株価が高値のまま置いていかれているようなケース。

逆にPERが低い会社には業績が急回復して株価が追いついていなかったり、業界や企業の先行きを懸念して不人気になっているケースなどがある。

PBRランキング

PBRは株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを示す。雑に言うと、いま会社を解散しても手元に残るものがあるかどうかを表すので「解散価値」とも呼ばれる。

PBRが長く1倍を割っている会社が数多くある。最近は東京証券取引所が上場企業に対して改善を要請しており、PBR1倍超えに向けた施策を展開する企業も増えている。

配当利回りランキング

次は配当利回りのランキング。予想される年間配当金額が現在の株価の何%かということ。たとえば、100円の配当を出す企業の株価が2,000円なら利回りは5%。

よく言われるところによると、利回り3%が「高配当株」と言われるかどうかの分水嶺となる。

また、配当金がゼロ(=無配)の会社、配当予想を公表していない会社は利回りを算出できていない。こうして見ると、個人的にはEIZOや北陸電気工業あたりが4%を超えているのは魅力的だと感じる。

1年前からの騰落率ランキング

最後に、1年前と現在の株価を比較し、騰落率を調べてみた。

表の右側に☆があるのは、株式分割による影響を調整した銘柄。たとえば2分割した株なら、1年前の株価を半分で表記してある。もしも株式分割を反映できていない銘柄があれば、ご一報くだされば幸いです。

さて、昨年と比較できる70社のうち49社がプラス、21社がマイナスだった。業種別に見ると、金融機関や小売が値上がり上位に目立つ。PLANTが唯一、1年前から2倍以上の株価となった。

さあ、2024年後半も、がんばりましょう!

国分 紀芳

国分 紀芳

1985年生まれ。石川県出身。慶應義塾大学商学部を卒業後、地元新聞社に入社。キャリアの大半を経済記者として過ごす。2022年2月に独立・起業した。

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