【北陸経済】北陸の食品スーパーのシェアトップはアルビス?イオン?大阪屋?

コロナ禍も大雪時も店を開け続け、みんなの食卓をささえてくれている食品スーパー。

今回はアルビス(射水市)が2020年6月に公表した資料(大元は「食品スーパーマーケット年鑑」らしい)を基に、北陸三県の市場占有率(シェア)を見てみる。あなたのお気に入りのスーパーは、一体、何位でしょうか??

福井はバローが首位

順位会社名市場占有率(シェア)
1バロー14.9%
2平和堂11.2%
3ヤスサキ10.3%

筆者は福井県に馴染みが薄いのでリアルには知らないが、3位のヤスサキは福井市に本社を置くスーパー。同社ホームページによると、1966年に衣料品のチェーンストアとして創業したらしい。福井県内を中心にスーパーのほか、ホームセンターの「ワイホーム」、100円ショップ「ダイソー」やTSUTAYAのフランチャイズ(FC)などを展開。7月に白山市でオープンしたイオンモール白山内のTSUTAYAも、ヤスサキが経営している。イオンモール白山のTSUTAYAはオープン時に福井銀行から花が届いていたので何故だろうと思っていたが、福井の会社が経営しているということを今回初めて知った。

2位の平和堂は「アル・プラザ」「オレンジマート」でおなじみ。滋賀県が地盤で、福井とは地続きであるため、シェアが高くても驚かない。むしろ、福井は確か全国で唯一、イオンが無い県(ただ、今度、マックスバリュができるようだ)であることが、平和堂のシェアを押し上げている要因かもしれない。

1位のバローは岐阜県のスーパーで、Vドラッグも展開。スポーツジムの「アクトス」なんかもやっており、大きな会社ではあるが、福井のスーパー業界でシェアトップとは今まで知らなかった。

富山は大阪屋とアルビスの2強体制

順位会社名市場占有率(シェア)
大阪屋ショップ25.2%
アルビス24.0%
ユニー8.2%

富山は1位の大阪屋ショップ(富山市)とアルビスの2強体制で、両社のシェアを合わせると半分近くになる。このデータは数年前のものなので、最新のデータで言えば50%を超えるかもしれない。

大阪屋ショップは富山市に本社を置く手前、どちらかと言うと県東部に強いか。一方のアルビスは射水市に本社を置き、県東部に店は少ない。後述するが、どちらかと言うと、西や南を見ているようだ。

この両社、地理的にすみ分けているように見える他にも、対照的なことろがある。大阪屋は非上場だが、アルビスは東証1部上場である。チラシや店内の雰囲気を見ても、大阪屋は低価格を前面に打ち出そうとしているのに対し、アルビスは地産地消とか新鮮とかいう切り口を重視しているように見える。

そもそも、この両社、過去にいろいろないざこざがあり、現在の2強体制に落ち着いている。とても根深い対立構造があるのだが、この辺りは機会があれば詳述する。

3位ユニーは愛知が地盤で「アピタ」「ピアゴ」を展開。富山県内もイオンは西部(高岡、砺波)に固まっており、富山市など東部にはない。富山市にある大型の商業施設と言えば、アピタが2館に、平和堂系列の「ファボーレ」が1館、地場の「アピア」が1館といった具合。

ユニーはもともと独立自営だったが、一時期ファミリーマートの子会社となり、今やディスカウントショップ「ドン・キホーテ」を経営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京)の傘下である。全国の旧アピタをドンキとの「Wネーム」の店舗にリニューアルしており、富山県内でも、砺波、魚津にそうした店舗がある。

Wネームの店内は基本的にはドンキそのものなのだが、鮮魚売り場や青果売り場に、良い意味でユニーの影響が見え隠れ。見たところ、このコラボはうまくいっているようだ。

ちなみに、富山県でも4位にバローが入っている。

石川は県外勢の天国、マルエーが何とか3位死守

石川県は福井同様、上位を県外勢にもっていかれている。

順位会社名市場占有率(シェア)
アルビス13.6%
イオンリテール13.2%
マルエー9.9%

3位のマルエーは白山市に本拠地を置き、金沢周辺から南加賀方面にかけて店舗を展開する。地元テレビ局とタイアップ企画を進めるなど、県外勢の侵攻が激しい中で石川県勢として何とか奮闘している。

ただ、筆者としてはあまり良い印象を持っていない。南加賀方面の店舗は設備の古さが目立つ店も多いし、つい数年前までクレジットカードにすら対応していなかった。スーパーでの買い物と言えば、1回当たり数千円で、月間数万円になる。クレジットカードで支払えばそれなりにポイントが付くのだが、この現代で何の特典もない現金にしか対応していなかった。設備の新旧も支払い方法の多様化も、来店客にとっては大切なことである。この辺りを軽視している印象を持ったため、たまにリサーチに寄るだけで、基本的には買い物をする場所としては認識しなくなった。

北陸三県で比べれば、2位にイオンリテールが入っているのが特徴的に見える。石川県にはイオンと名の付く大型ショッピングセンターが5館ある。この統計でどこまで含んでいるか分からないが、イオン系列のマックスバリュも金沢市から南加賀にかけて出店している。

1位はアルビス。石川、富山は人口規模がほとんど同じで、おそらくスーパーの市場規模も同程度だろうが、同社の石川県内での販売額は、同社が富山県内で販売する金額の半分強に過ぎない。つまり、2強体制の富山県に対し、石川はまだまだ群雄割拠の状況ということ。ちなみに4位は平和堂で、やはり県外勢。5位は七尾市に本社を置くどんたく。バローは入っていないが、おそらく6、7位ぐらいにはつけているとみられる。

この統計後、アルビスはさらに店を増やし、イオンはイオンモール白山を開業させた。一方のマルエーは「マルエーミニ」という小規模店舗をいくつか出店したものの、中には退店したところもあり、シェアとしては横ばいか縮小傾向にあるとみられる。

北陸三県のシェア、やはり富山2強が強し

最後に、北陸三県のシェアを見てみよう。

順位会社名市場占有率
1アルビス15.2%
2大阪屋ショップ11.5%
3バロー8.2%
4ユニー7.0%
5平和堂6.7%

やはり富山県の2強が強い。大阪屋は富山県以外でトップ3に入ってこないが、実は石川県内で5店ほど経営している。ゆっくるとではあるが、少しずつ西に向けて勢力を拡大しているように見える。

もっとも、最近はドラッグストアやコンビニエンスストアも生鮮食品や総菜など、従来はスーパーの専売特許だった分野を開拓しており、シェアを見る際も、スーパーだけの比較では意味がなくなってきている。

昔、あるスーパーの幹部(今は内乱に巻き込まれて退職)が言っていた。

スーパーの敵は今やスーパーじゃない。店舗数に勝るドラッグストアであり、もっと言えば家まで運んでくれるアマゾンや楽天市場なんだ

今回はとりあえずスーパーのみの比較にとどめるが、機会があれば他の小売業態も交えたランキングをつくってみたいと思う。

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