北陸企業の決算抜粋・ゴールドウイン、シキノハイテック、タカギセイコーの22年3月期/必見はエヌアイシ・オートテックの業績予想の表記…

ゴールドウインは過去最高益、今期さらに更新へ

スポーツアパレルのゴールドウイン(本店・小矢部市)の22年3月期の連結決算は、売上高、経常利益、純利益が過去最高だった。自主管理売り場の売上比率が61%に高まり、利益面を底上げした。

23年3月期は増収増益で、売上高、経常利益、純利益が過去最高を更新する見込み。売上高は初めて1,000億円を超える。配当は中間25円、期末65円の年90円で、22年3月期から5円増を見込む。

売上高営業利益純利益
22年3月期実績98,235(8.6)16,501(11.2)14,350(33.7)
23年3月期予想106,000(7.9)17,000(3.0)16,000(11.5)
単位は百万円、カッコ内は前期比増減率=%

半導体回復、シキノハイテックは売上高が過去最高

シキノハイテック(魚津市)の22年3月期の個別決算は、電子システム事業で半導体生産設備投資の回復を追い風に、後工程に向けた商材の需要が増し、売上高、営業利益が過去最高だった。売上高、営業利益は23年3月期もさらに伸びる見込み。配当は期末のみ10円を据え置く。

売上高営業利益純利益
22年3月期実績5,359(21.1)396(95.1)327(189.1)
23年3月期予想5,765(7.6)410(3.5)337(3.2)

タカギセイコー、23年3月期は営業益が最高更新へ

タカギセイコー(高岡市)の22年3月期の連結決算は増収で、最終損益は2期ぶりに黒字転換した。国内事業が黒字転換し、東南アジア事業が大幅な増収増益だったため。

23年3月期は営業利益が過去最高を更新する見込み。配当は中間、期末とも15円で年30円を予想。22年3月期と比べると、10円の増配となる。

売上高営業利益純利益
22年3月期実績47,332(27.4)2,650(178.8)1,006(黒字転換)
23年3月期予想48,540(2.6)2,870(8.3)1,260(25.2)

案件増えすぎて 先行き見えず???

全国的に決算発表がピークを迎えた13日、北陸でもたくさんの上場企業が決算を公表する中、筆者が最も注目したのは、エヌアイシ・オートテック(富山市)だった。

まずは22年3月期の実績と23年3月期の予想を見てみる。

売上高営業利益純利益
22年3月期実績7,432(11.8)255(17.3)248(82.5)
23年3月期予想

自動化装置などを作るメーカーなので、コロナ禍からの経済活動の回復に伴い、業績が改善基調にあるのは自然な流れ。

そして、足元では原材料価格の高騰やロシア・ウクライナ問題といった不確定要素から、業種によっては23年3月期の業績予想を「合理的に算定できない」として公表していない企業も多い。

ところが、エヌアイシは一味違う。業績予想を開示していない理由について、2022年4月1日に中期経営計画を公表して以降の商況を記した箇所があるので、表現をそのまま引用する。

「当初の想定以上に様々な案件の引き合いが急増していることから、今後の動向を見極めるには、今暫く時間を要する」

素直に読めば、思いのほか多方面からたくさんの仕事が入ってきていて、業績が上振れ濃厚なため、中期計画どころの数字じゃなくなる可能性がある、と言っているように見える。

筆者は10年ほど北陸の企業の決算資料を見てきたが、こんな表現で業績予想を非開示にするのは初めて見た。予想は「動向を見極められ次第開示する」らしい。

もっとも、文面を見ると、会社側が「引き合い急増は一時的に終わってしまう懸念もあるから軽々に良い予想を出さない」と半信半疑でみているという感じも、ないわけではない。

さて、同社の株式は下落基調にあり、少なくとも過去5年では最安値に近い水準にある。あまり人気のある銘柄とも言えず、決算短信をつぶさにチェックしている人は少なそうだ。これはもしかしたら、先回りして買っておいてもよいか(取引は自己責任で。でも、これで儲かったら、分け前をくださっても拒みはしません)。

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